乾癬について
乾癬は、皮膚のターンオーバーが早まって時間が短縮することで起こる炎症性皮膚疾患です。多彩な皮膚症状だけではなく、関節症状や全身症状が伴います。根本的な原因は分かっていませんが、外傷・薬剤・日光・感染症・ストレス・肥満・高脂血症・糖尿病・ 飲酒・喫煙・遺伝的要因など、様々な要因が関係しているとされています。人に感染することはありませんが、症状が良くなったり悪くなったりするなど、長い期間付き合うことが多いのが特徴です。乾癬は、症状によって尋常性乾癬・滴状乾癬・膿庖性乾癬・関節症性乾癬・乾癬性紅皮症の5つに分類されます。
乾癬の症状
尋常性乾癬
発赤が湿疹のように広がり、その後表面にかさぶたが生じます。自覚症状はほとんどないとされますが、痒みの症状が出る場合があります。湿疹は境目がはっきりとし、頭部や肘・膝・腰・おしりなど擦れやすい場所に出現します。
滴状乾癬
1cmほどの小さなかさぶたのある発赤が、身体や手足に多発します。皮膚症状が広がるのが早く、小児に多いのが特徴です。
膿庖性乾癬
尋常性乾癬の病変から、さらに周囲に膿が出るなどで、発熱・全身倦怠感とともに全身に膿が多発して乾癬が破れてただれる汎発型のもの、手の平や足裏に膿が出る限局型があります。汎発型は難病特定疾患となります。
関節症性乾癬
乾癬の皮膚症状に加えて、足・腰・手指の関節痛及び関節変形が現れます。この場合、皮膚症状がほとんどないこともあります。
乾癬性紅皮症
乾癬の皮膚症状が全身症状へと広がって、強い発赤が現れます。
乾癬の検査
局所麻酔を行い、皮膚の一部を採取して、顕微鏡で検査を行い確定診断します。